はじめての、イベント参加(改訂版) ~第二編・事前準備編~

この記事は、何らかのイベントへ当アカウントの中の人が参加する際、個人的に定めていた基準をいくらか汎用的な内容に再編して、公開したものです。
興味が有るイベントに、参加してみませんか??

1.概要

1-1.記事の構成について

全ての事項を一度に書こうとすると大変な文章量になってしまって、読み辛くなってしまう事がわかりきっているので、以下の通り、合計で八編に分けて公開します。

第一編・概要
第二編・事前準備編←現在開いているのは、この記事です。
第三編・チケット入手編
第四編・イベント物販対策編
第五編・同人イベント編
第六編・荷物運搬対策編
第七編・イベント直前編
第八編・イベント当日編

1-2.はじめに

この記事は、商業イベント(一般の企業が企画・開催するイベント)と、同人イベント(個人または運営準備会などが企画・開催するイベント)の両方へ対応できるよう記述した為、一部に分かりにくい記述が有るかもしれません。

質問したい場合は申し訳ありませんが、当アカウントの中の人のSNSアカウントへDM、またはメールにてお問い合わせ下さい。

1-3.知っておいて欲しい事

この記事には「注意事項」が出てきます。記載した事項について誤解しないで欲しいのは、「悪い事をやってはいけない」という単純な理由だけで書いた訳ではない事です。

禁止されている事を実行すると・・・

  • イベントの主催者(以下、主催者と記載)側がトラブル対処の手間を減らす為、規制だらけにする(参加者が柔軟に楽しむ事が出来なくなる)
  • 施設運営者が会場を貸す事を拒否して、イベントが開催出来ない
  • 公共交通機関側から輸送面で協力を得られず、イベントが開催出来ない

という事態に発展する為です。

実際に、某界隈でマナー悪化を理由として「全国ライブツアーの中止」という衝撃的な出来事も発生しました。このような事態を避ける為には、各自が注意するほか無い事を肝に銘じましょう。

なお、注意事項はどこでも見かける一般的な事項が大半ですが、中にはイベントごとに異なる事項も有ります。

一例を挙げると、ペンライトは大別して持ち込めない場合と持ち込める場合に分かれます。さらに持ち込めても、使用可能な製品の制限(主催者公式の物のみなのか主催者公式と市販品のどちらでも良いのか、電池式でも乾電池なのかボタン電池なのか、など)が有ります。

ペンライトは使用時の制限にも違いが有り、一般的には手に持ってよいのは1本だけですが、中にはペンライトの大きさに通常よりも厳しい制限を課す代わりに、手に複数本持ってよいという、変わった規制のイベントも有ります。

ですので、注意事項は隅々までしっかりと読み込みましょう。

2.イベントが発表されたら

2-1.イベント開催はいつ発表されるのか?

過去にイベント開催が発表された時期、時間を狙って定期的に主催者の公式ウェブサイトや公式SNSアカウント(FacebookInstagramなど。Twitter(2023年現在はX)は公式見解だとSNSでは無いものの一般的にはSNSと認識される事が少なくないので、このblog上ではSNSとして扱います。)、公式ファンクラブを確認したり、動画配信がある時はそれを視聴しておきます。

イベント開催の発表と同時にチケットの販売が開始された場合は、先に「第三編・チケット入手編」の手順を参考に、チケットを入手しましょう。

なお何らかの障害をお持ちの方は、後日でも構わないのでイベント会場(以下、会場と記載)側が対応可能か問い合わせておいた方が良いでしょう。会場側のハードウェア的なバリアフリー対応の為の設備が整ってない可能性があります。

2-2.真っ先にやるのは、宿泊場所の確保

自宅から会場まで遠くてイベント当日に移動することが困難な場合、真っ先にやるのは宿泊場所の確保です。宿泊施設の予約は、各宿泊施設の公式ウェブサイトから予約した方が必要以上の費用をかけずに済みますが、慣れないうちは以下のような旅行代理店などのオンライン予約サービスを用いる方法も良いでしょう。(ただし代理店経由での予約は探しやすい一方、代理店の共通費にあたる部分、いわゆる諸経費も負担する必要が有りますので、気を付けましょう)

www.jalan.net

www.trivago.jp

travel.rakuten.co.jp

るるぶトラベル

どのようなイベントであっても主催者の発表後、会場までの近さ(つまり徒歩圏内であるか否か)や金額面、禁煙・喫煙の条件が良い宿泊施設から順番に埋まっていく傾向に有ります。人気のあるコンテンツやイベントではイベント開催の発表後、数分で周辺にある宿泊施設の空室が無くなってしまう事も。

金額面で条件が良い宿泊施設の場合、特定の条件(例えばチェックインの時間帯や利用プラン、キャンセル条件など)が課せられている事が有るので、予約時(直ぐに空室が無くなりそうなら、一旦予約してからのち)に確認して、必要ならば利用プランを変更できないか宿泊施設または予約に使ったウェブサイトを調べてみましょう。

宿泊施設を予約する際、空室の状況が切羽詰まっていなければ移動手段に関しても大まかに検討すると、移動手段の選択肢が狭まらずに済みます。例えば、自動車で移動するならば駐車場が確保できるか、列車で移動するならば各駅停車だけではなく優等列車(特急や急行、快速など)の有無や運転本数、駅と宿泊施設、会場までの移動時間の概算を立てておくと良いですね。

宿泊施設から会場への移動は、移動する時間帯と通勤客(平日の場合)または観光客(休日の場合)が多く移動する方向も考慮して、上り・下りのどちらが移動しやすいのかも考慮すると、より快適な条件でイベントへ参加できます。

宿泊施設を予約しようとしたが満室だった場合、他の利用者がキャンセルして空室が出る事も有るので、予約できるウェブサイトはこまめにチェックすると良いでしょう。なお信用できる知人と一緒にイベントに参加する場合は、相部屋で宿泊する方法も有ります。(費用は当人同士で相談)

寝ようとしても他の利用者のいびきが五月蝿くて眠れなかったり、疲れを取り切れない事も覚悟の上で、とにかく金銭面で安くしたいという場合は、カプセルホテルや漫画喫茶も選択肢になり得ますが、出来ればビジネスホテル以上のグレードが備わっている宿泊施設の方が安心できます。

宿泊施設はうっかり間違えて予約する事も有る為、念のために10~14日くらい前に予約情報を再度確認しておきましょう。確認して問題なければ、宿泊施設の予約情報や周辺地図を紙に印刷しておくか携帯電話(スマートフォン)へ転送しておくと、宿泊する当日にスムーズな移動が出来るでしょう。

なお余談になりますが、宿泊施設にもそれなりのマナー(例えば、ユニットバス*1*2*3内でシャワーを浴びる時は、仕切りのカーテンを浴槽の内側へ入れて浴槽内で浴びる、宿泊施設側で用意してあるアメニティを持ち帰ってよいか否か、露天風呂など共用の浴槽にタオルのような余計な物を浸けては行けないのが一般的*4、など)が有りますので、宿泊施設の設備に合わせて調べておきましょう。

 2-3.移動手段の検討

宿泊施設の予約が完了したら、次は移動手段を検討します。

移動手段は、第一段階としてインターネット上の乗換案内検索サイトで検索すると移動手段とそのルートを選定しやすいでしょう。代表的な乗換案内検索サイトは次の通りです。

www.jorudan.co.jp

www.navitime.co.jp

transit.yahoo.co.jp

乗り換え案内・時刻表 - 駅探

移動当日、利用予定だった交通機関が事故等で利用できなくなった場合に備えて、自宅から宿泊施設、または会場までの代替ルートも事前に調べてある程度は時間に余裕を持たせておくと、当日に焦らずに済みます。

特に、強風や降雪で悪影響を受けやすい事が分かっている地域、季節で移動する時は、なおさら事前に代替ルートの検討をしておく事が重要ですね。

例として冬季の東北地方や北海道では強風や降雪で、海岸から近い場所では強風で、航空機や船舶では台風などで天候が荒れる地域を通過する可能性がある時は運休や欠航、遅延、到着地の変更もしくは通過などが起きやすいものです。

2-4.移動手段の選定

交通機関を利用する際は、利点と欠点を比較して適切な移動手段を確保します。

2-4-1.列車の場合

列車の場合は、次のような利点・欠点があります。

利点

  • ほぼ時刻通り
  • 都市間の移動では、航空機のように空港への移動時間がかかる事はない
  • 都市部なら本数が多い

欠点

  • 移動する時期や時間帯によっては、激しい混雑に巻き込まれる
  • 新幹線の場合、長距離移動でそれなりに時間がかかるが車内販売がなかったり、需要が旺盛な路線では運賃が高止まりしている傾向にある
  • 運行系統が複雑な路線(関東で言えば、JR東日本湘南新宿ラインや東京上野ライン、東京メトロ副都心線)は、比較的遅延しやすい傾向にある
2-4-2.自家用車やレンタカー

自家用車やレンタカー*5の場合は、次のような利点・欠点があります。

利点

  • 交通機関の中では、最も柔軟性が有る移動手段
  • 会場の近くまで自動車に乗ったまま移動できる確率が高い

欠点

  • 渋滞などで、時間通りに到着しない事が他の交通機関より多い
  • 駐車場が確保できるとは限らない
  • 駐車料金が青天井になる場合が有る
  • イベントによっては、自家用車やレンタカーの使用を禁じている事が有る
2-4-3.高速バス、夜行バス、路線バス、タクシー

高速バスや夜行バス、路線バス*6、タクシー*7の場合は、次のような利点・欠点があります。

利点

  • 列車や航空機と比べ、金額が安い傾向にある
  • 夜行バスなら、夜間に寝ながら移動する事も可能

欠点

  • 自家用車やレンタカーと同様、渋滞などで時間通りに到着しない事も多い
  • 夜行バスの場合、他の乗客のいびきが五月蝿かったり寝返りの振動で睡眠を妨害される事が有る
2-4-4.航空機

航空機の場合は、次のような利点・欠点があります。

利点

  • ほぼ時刻通り
  • 都市間の移動であればある程度の本数が見込める
  • 東京~福岡間のような長距離移動の場合、各交通機関の中では最短の時間で移動可能
  • 国外へ向かう場合は事実上、唯一の移動手段

欠点

  • 搭乗手続きや保安検査が必要で、列車や高速バスのように時間ギリギリに搭乗する事は出来ない
  • 搭乗券は、事前に予約する事が前提の完全予約制である
  • 都市部と空港が離れている事が有る
  • 天候によっては欠航したり、到着地が変更になる事も有る
  • 電子機器は機内モードに設定する必要が有り、使用方法が限定される
2-4-5.船舶

船舶の場合は、次のような利点・欠点があります。

利点

  • いわゆるカーフェリーならば、自家用車を一緒に運ぶことが可能
  • 離島へ向かう場合、航空機と比較して金額が安い傾向にある(伊豆諸島の場合・他の地域は不明)
  • 小笠原諸島のように、内地と離島の間で事実上唯一の移動手段という場合が有る*8

欠点

  • 乗船手続きが必要で、列車や高速バスのように時間ギリギリに乗船する事は出来ない
  • 乗船券は事前に予約する事が前提の完全予約制である
  • 都市部と港が離れている事が有る
  • 天候によっては欠航や、目的地を通過してしまう場合も有る
  • 船内の衛星電話以外の通信手段が無い場合も有る(Wi-Fi等が一切ない)*9

2-5.列車に関する補足事項

2-5-1.駅の乗換、乗車券について

普段は列車に乗車せず不慣れな人は、関東で言えば東京駅や新宿駅、渋谷駅、関西で言えば難波駅のように構内の通路が複雑な駅で乗り換える事は、迷子になる事を防止するために出来るだけ避けると良いでしょう。

SuicaICOCAPASMOPiTaPaなど交通系ICカードは平成二十五年(2013年)から相互利用が始まりましたが、使えない場合も有ります。有りがちな例を挙げると・・・

詳細を書くとキリがないので、各自、交通事業者の公式ウェブサイトで確認するか問い合わせましょう。

列車の乗車券は出来るだけ事前に予約・購入したり、交通系ICカードへ必要金額をチャージしておきます。最低でもイベント開催の当日に往復の乗車券を購入したり、最寄り駅に到着した時点で交通系ICカードへチャージするか、帰りの乗車券を購入しておきす。そうしないと、帰宅時に並ぶ事になります。

列車の乗車券を予約した際にQRコードを受け取った場合、次の何れかの手順で使用します。

  • 乗車券を受け取る為の引換用なので、駅の自動券売機または窓口、旅行代理店などで乗車券と引き換える
  • QRコード式乗車券なので、そのまま乗車できる

どちらの手順になるのかは鉄道会社や乗車券の種類によって異なるので、予約時に確認する様にしましょう。

2-5-2.運搬できる荷物について

日本国内の鉄道会社では、列車内に持ち込める荷物にはある程度の制限が有ります。

厳密には鉄道会社により細かな違いが有るかもしれませんが、大抵は旧国鉄日本国有鉄道)が制定してJR各社が引き継いだ旅客営業規則を元に「タテ・ヨコ・高さの合計が250センチメートル(長さは2メートルまで)以内、重さが30キログラム以内」かつ、危険物など持ち込み自体が禁止されているものでなければ、手回り品として車内へ持ち込んで運搬する事が出来ます。

www.jrhokkaido.co.jp

www.jreast.co.jp

東海旅客鉄道株式会社 旅客営業規則

www.jr-odekake.net

www.jr-shikoku.co.jp

www.jrkyushu.co.jp

基本的には無料ですが、小動物を運搬する場合は有料手回り品として別途料金が必要です。

なお、東海道・山陽・九州新幹線では、先述した条件とは別に列車内へタテ・ヨコ・高さの合計が160センチメートルを超える荷物を持ち込む場合、令和二年(2020年)5月以降は事前予約や手数料の支払いを行った上で、指定された場所へ置く事になるようですので、注意しましょう。

特大荷物スペースつき座席 事前予約(東海旅客鉄道株式会社)

先述した以外の新幹線および、在来線、私鉄の有料特急列車では、荷物は座席上部の荷物棚か、座席の足元へ置く事になります(一部、車両の端に無料で使用できる荷物置場が設定されている列車も有ります)。

2-5-3.コンセントについて

新幹線や在来線、私鉄の有料特急列車の場合、現在運行中の車両では座席周辺にコンセントが用意されていたりします。

車両により全席使用可能な場合と、窓側および最前部・最後部の座席のみ使用可能な場合などに分かれますので、指定席を予約する場合はコンセントを意識しておくと良いでしょう。

なお、在来線や私鉄、地下鉄の普通列車や各路線の駅にもコンセントが付いている場合も有りますが、正式に認められている場合(東京メトロ京浜急行電鉄など、普通列車でも利用者が使用できるコンセントを設けた車両を運行している鉄道会社も存在します)を除いて、使用しては行けません。

普通列車や各路線の駅にある業務用コンセントは清掃用の為、無断で使用すれば盗電による窃盗罪に該当するので、警察へ引き渡されても弁明の余地は有りません。

この辺りの詳細は、鉄道会社の公式ウェブサイトを確認するか、問い合わせましょう。

2-6.バスに関する補足事項

以下に挙げる内容以外に、「2-5-1.駅の乗換、乗車券について」も影響しますので、そちらも確認してください。

2-6-1.運行頻度や安全性について

近年、高速バスについては安全性向上のために規制が強化されつつあり、この為に以前よりも運行本数の減少や金額の上昇が起きているようです。よって、予約する場合は出来るだけ早期に予約しましょう。

なお、高速バスと貸切バスを並行して運営している事業者については、(公社)公益社団法人日本バス協会が実施している「貸切バス事業者安全性評価認定制度」により、第三者機関による安全性の評価を確かめる事が出来ます。

貸切バス事業者安全性評価認定制度

2-6-2.座席について

高速バスでは「3列シート」と「4列シート」の違いも有りますが、これは座席が横に何列並んでいるかを表したものです。当然、「3列シート」の方がゆったりした傾向に有りますが、さらにリクライニングシート(背もたれを後方に倒せるシート)だとより楽な姿勢で座れますね。

ただしシート間隔は新幹線ほど広くないと思われるので、倒す時は後ろの人に一声かけた方がトラブルの防止を期待出来ます。

高速バスも探せばトイレ付きの車両も有りますが、途中でサービスエリアなどでの休憩も有ると思いますので、そこまで拘るのかどうかは自分の体質や体調により選びましょう。

2-7.航空機に関する補足事項

航空機に関する補足事項として書いていますが、船舶の場合も似ている部分が有りますので、参考にしてください。

2-7-1.空港までの移動について

空港の中には、都市部まで移動するのに時間がかかる空港(例えば、成田国際空港は東京駅まで1時間から1時間半ほどかかる)も有るので、全ての空港が福岡空港から天神に移動するような感覚では無い事に注意が必要です。

また、かつては就航していたが航空会社の変更などの理由により発着する空港が変わった、あまり知られていない空港を利用する、という場合も有ります。

分かりやすいのは東京都の内地と伊豆諸島を結ぶ空路で、例を挙げると・・・


  • 航空会社の変更(三宅島の場合)

かつては東京国際空港羽田空港)からANA全日本空輸)が就航していたが、現在はANAの撤退と入れ替わりに就航した、調布飛行場からの新中央航空の航空便を使う

  • あまり知られていない空港を使う(伊豆大島の場合)

現在は、調布飛行場からの新中央航空の航空便のみ運行されているので、使う場合は東京国際空港ではなく調布飛行場へ行く。(元々は東京国際空港からのANAも就航していたが、既に撤退済)


よく「東京国際空港成田国際空港を間違えた!」というネタは聞きますが、調布飛行場みたいな場所も有りますので、気を付けましょう。

2-7-2.搭乗手続きについて

航空機は先述したように搭乗手続きや保安検査を通過する関係上、搭乗手続きのチェックイン時間に制限(ウェブサイトなどに、出発前○○分前など案内されている)が有るので、空港には余裕を持って到着できる予定を計画します。

空港に到着してからも、都市部に近い大きな空港ほど空港内や周辺の駅、バス停から搭乗手続きカウンターまで、搭乗手続きカウンターから実際の搭乗口まで距離が有り、意外と時間がかかったりするものです。

特に、東京国際空港成田国際空港のようにターミナルビルが複数に分かれている場合、当日に間違えると移動に数十分かかったりするので、予約時や移動する前に確認しておき、慣れないうちは最低でも出発時刻の1~2時間前(つまり、搭乗手続きが開始される時刻)までに搭乗手続きカウンターへ到達できるよう、準備しましょう。

なお、当日の直前になって搭乗口が変更になる事も有りますので、案内放送を聞き逃さないようにしましょう。当アカウントの中の人の体験としては空港到着後、搭乗開始の15分くらい前になって急に搭乗口の変更を案内された事が有ります。

2-7-3.運搬できる荷物について

他の交通機関と比べ、機内持ち込み若しくは預けて運搬してもらう荷物に対し、運搬可否や点数などの制限が多く、荷物に対して別途運賃が発生する場合も有ります。

運搬の可否に関しては、パソコンや携帯電話(スマートフォン)などで使用しているリチウムイオン電池、除菌用品(二酸化塩素を発生させたり亜塩素酸塩水溶液を用いる物は完全にアウト)、ケミカルライトは意外と制限に引っかかりやすいので、航空会社の公式ウェブサイトで確認するか、明確に分からなければ問い合わせましょう。

公式ウェブサイトを確認するにしても、航空会社へ問い合わせるにしても、少し面倒ですが次の手順を踏めばスムーズに結果が分かります。

  1. リチウムイオン電池、除菌用品、ケミカルライトなどを製造または販売している事業者の問い合わせ窓口を探す
  2. 「1」の事業者へ、該当製品の安全データシート(SDS、以前はMSDSと呼んでいた)を請求する
  3. 航空会社の問い合わせ時に、安全データシートも一緒に添付する

詳細な法令や技術的基準を確認したい方は、こちらからどうぞ

www.mlit.go.jp

荷物に対する別途必要な運賃については、各航空会社の公式ウェブサイトなどを確認して、大きさや重量の制限と料金を事前に確認しましょう。

www.jal.co.jp

www.ana.co.jp

基本的には先述した注意事項を守る必要が有りますが、その他にもスーツケースには鍵をかけて(ただし米国へ行く、または米国で乗り継ぐ場合は鍵をかけてはいけない)専用のベルトで巻く事で、航空機への荷物の積み降ろし時にケースが開いて中身が行方不明になるのを防止する必要が有ります。

米国へ行く、または米国で乗り継ぐ場合は鍵をかけてはいけないと記載しましたが、平成十三年(2001年)に米国で発生した同時多発テロ事件以降、米国の入国、出国共に疑わしい場合に荷物を開封検査する様になりました。

検査時にスーツケースが施錠されていると、鍵の仕様に関係なく破壊される事が有るので、必ず開けておきましょう。(かつては、スーツケースが米国の国土安全保障省が認定したTSAロックなら施錠して、それ以外の鍵なら開けておく方法でしたが、現在はTSAロックのマスターキーが流出してしまう事件が起きた影響も有るのか、施錠されているとお構いなしに破壊されるようです)

nlab.itmedia.co.jp

2-7-4.コンセントについて

航空機の中にも、座席にコンセントが用意されている機種が有るようです。これも航空会社の公式ウェブサイトを確認しましょう。

2-8.船舶に関する補足事項

いわゆるカーフェリーは、現地で手続きすれば自家用車も乗船できる場合も有れば、完全予約制の場合も有りますので、事前に確認しておきましょう。

欠点として「欠航や、目的地を通過してしまう場合も有る」を挙げましたが、特に離島の場合、天候が悪くなくても風向きや波の状態に合わせ到着する港が突如変更されたり、港のすぐ目の前まで来てるのに接岸できなくて引き返したり、別の港(もしくは別の島)へそのまま連れていかれてしまう事も有ります。

例えば伊豆諸島の場合、伊豆大島で使用する港は当日の朝に岡田港と元町港のどちらになるのか分かります。利島や御蔵島の場合、ほかの島と比べると就航率がよくなく、港のすぐ目の前まで来たのに接岸できずに引き返す、通過する、という事が有ります。

就航率の詳しい資料の例として、東京都港湾局の資料を提示します。
伊豆諸島港湾整備計画資料 第2章 伊豆諸島の現状(東京都港湾局 PDF形式)

2-9.乗車券や搭乗券、乗船券の購入

移動手段が決まったら、新幹線や有料列車、高速バスの乗車券、航空機の搭乗券、船舶の乗船券、レンタカーについては、可能な限り事前予約しましょう。本来はパソコンや携帯電話(スマートフォン)を使ったチケットレスのサービスも有りますが、「はじめての、イベント参加」シリーズの記事では割愛します。

予約する際、どの交通機関でも乗換が発生するならば、何時に、何と言う駅(またはバス停、空港、港)で、何へ乗り換えるのか、事前にシミュレーションしておきましょう。特にはじめて行く地域は、乗り換える場所で15~20分くらいの余裕を見込み、全体で30~60分程度の余裕を見込むと安心出来ますね。

乗車券や搭乗券、乗船券は、各社のオンライン予約サービスまたは電話を使って予約するか、列車の場合は主要な駅の自動券売機や窓口、高速バスや船舶の場合はバスターミナルの窓口で予約する事も可能です。

上記の方法を用いずに、「2-2.真っ先にやるのは、宿泊場所の確保」で紹介したような旅行代理店などのオンライン予約サービスを使うのも、一つの方法です。

また、鉄道の乗車券を予約する際は「8-7.列車の乗車方法について」から「8-7-4.座席指定の方法が少々特殊な特急列車」も参照すると良いでしょう。

なお交通機関を利用する際は、施設内およびその周辺では、ペンライトやケミカルライトを迂闊に使用してはいけません。駅の場合は係員が所持している合図灯、空港の場合は地上誘導員が所持しているライトスティックと紛らわしく、運航妨害のみならず事故の危険性さえ出てくるので、警察へ引き渡されても弁明の余地は有りません。


次は第三編「~チケット入手編~」です。←続きはココをクリック

*1:余談だが、ユニットバスとはプレハブ化、つまり極力は工場生産とし現地では比較的簡単な組み立てで使用できる浴室、という意味で、大便器の有無は関係しない。

*2:これも余談だが、現在のようなFRPを主体としたユニットバスは昭和三十九年(1964年)の東京オリンピックに合わせて竣工予定のホテルニューオータニへ、TOTO株式会社(当時の東洋陶器株式会社)を中心とした企業が製造した製品を導入したのがはじまりで、当時のユニットバスは一つだけ北九州にあるTOTOミュージアムに現存しており、一般社団法人 建築設備技術者協会の技術遺産にも認定されている。なお、金属製や単なるシャワーブースのような代物であれば、もう少し歴史を遡る事になる。

*3:この記事を執筆した時点のWikipediaでは、家庭用ユニットバスの元祖としてエア・ウォーター株式会社(当時の北海酸素株式会社)の「ほくさんバスオール」が紹介されているが、これは浴槽付シャワーブースの様な物なのでユニットバスと言い張るのは少々無理が有る。また、積水化学工業株式会社の「セキスイバス」も同様に紹介されているが、これも合成樹脂製の単体の浴槽と考えるべきである。

*4:例えば、タオルを体に巻いたままでは入浴前のかけ湯が十分に行いにくい。また、浴槽内に余計な物を持ち込むと「ろ材」(ろ過循環方式の場合、材料は砂やカートリッジ、珪藻土など)に余計なゴミが詰まりやすいし、硬い物ならばうっかり浴槽にぶつけて表面を傷つける原因にもなる。これらは全てレジオネラ菌を繁殖させる原因になりかねず、施設側に思いっきり迷惑をかける(レジオネラ菌による感染症が発生すると、保健所から営業停止命令が出る事も有る)ので禁忌である。

*5:レンタカー事業は、道路運送法に基づく名称が「自家用自動車有償貸渡事業」だが、余りに分かりにくいので、このblogでは一般的に言われている名称で記載している

*6:バス事業は、道路運送法に基づく正式名称が「一般乗合旅客自動車運送事業」、官公庁による通称名が「乗合バス事業」だが、余りに分かりにくいので、このblogでは一般的に言われている名称で記載している

*7:タクシー事業は、道路運送法による正式名称が「一般旅客自動車運送事業」だが、これも余りに分かりにくいので、このblogでは一般的に言われている名称で記載している

*8:金持ちはヘリコプターをチャーターする事を思いつくかもしれないが、内地から片道1,000kmくらい有るので、ヘリコプターでは航続距離が足りない。もはや新明和工業株式会社(第二次大戦開戦前から終戦直後にかけ存在した、川西航空機をルーツとする企業。現在も自衛隊向け救難飛行艇の生産のほか、ジェット旅客機の主翼部品の製造を手掛ける。)が開発した飛行艇のUS-2を買ってくるしかない。

*9:沿岸航路の場合は沿岸部の基地局と通信する形で通信可能だが、外洋航路で外洋を航行中の場合は、通信できなくなる。